発音

フランス語の発音の特徴

  • フランス語はアルファベットを使いますが、英語とは発音規則が大きく異なります。
  • 語末の子音は原則として発音されず、アクサン記号が母音の音質を変えます。
  • リエゾンやエリジオンにより、単語と単語がつながって発音されることも特徴のひとつです。

母音 — Les voyelles

表記IPA読み説明例
a[a]ア口を大きく開けて「ア」ami, chat
e[ə]/[e]/[ɛ]ウ/エ語中の位置によって音が変わるle, été, être
i[i]イ日本語の「イ」に近いici, ami
o[o]/[ɔ]オ閉じた「オ」と開いた「オ」があるmot, or
u[y]ユ唇を丸めたまま「イ」と発音する(英語の u とは異なる)tu, bu
ou[u]ウ唇を丸めた「ウ」Louis
eu / œu[ø]/[œ]ウ(口を丸めて)唇を丸めて「エ」と発音するEuro

子音 — Les consonnes

語末の子音は原則として発音されません。ただしリエゾンの際は発音されることがあります。

表記読み説明例
c(a/o/u の前)ク「カ行」の音café
c(e/i の前)ス「サ行」の音France
g(a/o/u の前)グ「ガ行」の音Garnier
g(e/i の前)ジュ濁った「ジュ」の音général, girafe
rル [ʁ]喉の奥で出す摩擦音。英語の R とは全く異なるrose, rue
h(無音)常に無音。h muet と h aspiré の区別があるhomme, hôtel
s(母音に挟まれた)ズ有声化して「ズ」rose, maison
chシュ「シュ」の音Chanel
gnニュ [ɲ]「ニュ」(スペイン語の ñ に近い)montagne, oignon

アクサン記号 — Les accents

名前記号フランス語名効果例
アクサン・テギュéaccent aigu「エ」(閉じた音)été, café
アクサン・グラーヴè / à / ùaccent graveè は「エ」(開いた音)。à / ù は音を変えず語の区別に使うpère, là, où
アクサン・シルコンフレックスâ / ê / î / ô / ûaccent circonflexe長母音を示すことが多い(歴史的に s が消えた跡)château, fête, île
セディーユçcédillec を「ス」の音にする(a/o/u の前)français, garçon
トレマë / ï / ütréma前の母音と独立して発音することを示すNoël, naïf

鼻母音 — Les voyelles nasales

母音の後ろに n または m が続くと、鼻に抜ける音になります。後ろの n/m 自体は発音しません。

綴りIPA読み説明例
an / en[ɑ̃]アン口を開けた鼻母音Marie-Antoinette
in / im / ain / aim / ein / eim / yn / ym[ɛ̃]アン(鼻)前寄りの鼻母音vin, pain, main
on / om[ɔ̃]オン唇を丸めた鼻母音bon, nom
un / um[œ̃]アン現代フランス語では [ɛ̃] に統合されつつあるun, parfum

リエゾンとエリジオン — La liaison et l'élision

リエゾンは、本来無音の語末子音が次の語頭母音と結びついて発音される現象です。エリジオンは、母音の前で語末母音が脱落しアポストロフィに置き換わる現象です。

ルール例備考
リエゾン:les / des / mes などの語末の s が次の母音と結合するles amis → [lez‿ami]s が [z] と発音される
リエゾン:est / sont などの動詞の s/t が次の母音と結合するil est ici → [ilɛt‿isi]t が [t] と発音される
エリジオン:le / la が母音・h muet で始まる語の前で l' になるl'ami, l'hôtelアポストロフィで表記する
エリジオン:je / me / te / se / de / ne / que が母音の前で短縮するj'ai, qu'il, n'est書き言葉・話し言葉ともに必須

複雑な母音

表記読みIPA説明例
aiエ[ɛ]口を広めに開けて発音する
oiワ[wa]Marie-Antoinette
ouウ[u]Bonjour
auオ[o]
eauオ[o]
eu / œuウ[ø]/[œ]
an / am / en / emアン[ɑ̃]Marie-Antoinette
on / omオン[ɔ̃]